気の向くままに徒然と・・・
| Admin | Write | Comment |
カウンター
New!
~足跡~
[01/12 館主 遼]
[01/12 nameress]
[05/20 館主 遼]
[05/20 蒼月薫]
[04/11 館主 遼]
プロフィール
HN:
遼 莉杏
性別:
非公開
自己紹介:
自称、「言の葉」使いの物書き。

遼 莉杏と書いてハルカ リアンです。


最近のマイブームは
『薬屋探偵妖綺談』シリーズ
羞恥心

創作仲間・相互リンクしてくれる方を常に募集中。
Letter
バーコード
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

横浜市内の中心部に今年の春、少年は進学に伴ない田舎から出てきた。
最初は、同じ市内に住む従兄の家にやっかいになるつもりだったのだがどうも問題が起こったらしく断られてしまった。
高校の寮は期限切れでアウト。
そんな、もろもろの理由で少年は一人暮らしをしている。
1年近くがたち、学校生活もうまくいっており、一人暮らしも常に金が無いという事意外は全てが上手くいっていた。

世間はもうすぐクリスマスという事もあり、どこか浮ついた雰囲気が漂っていた。
けれど、高校生の少年には期末テストという、今年最後の一大イベントが先に迫っていた。
彼は、事前にこつこつ準備をするタイプだった。
だから、1週間以上も前から勉強も始める。
ちなみに、普段は宿題でも出ない限り、まったく勉強しないのも彼の1面だったりする。
それでも、成績は中の上だ。
まあ、そんな事は置いておこう。
今夜も少年は、夜から勉強をするつもりでいた。
夕食を済ませ、シャワーを浴びてからは、しばらくテレビを見ながら休憩をする。
そして、夜の9時を回った頃に少年はようやく動き始める。
しかし、まだ勉強は始めない。
彼は、まず部屋の片づけから始めるのだ。
まずは散らかった雑誌などをまとめて置いて、次に簡単に勉強机の中を整理する。
少年はこれを勉強する前に毎回こなす。
そんな事をしているうちに、11時半を過ぎてしまっていた。
ふっと、見上げた時計は午後11時40分。



飲み物を用意して、教科書を開いて、「おっしっ。」と気合を入れて始める。
目の前に置いてある目覚し時計は、後数秒で日付が変わるところだった。
数学の問題集、問1。
1行目を読んだところで背後で妙な音がした。
コンコンコン。
と3回扉をたたくような音。
おかしいなと、少年は首をかしげる。
気のせいだという事に、問題集を再び読むがどうも頭に入らない。
ばん!と机を叩いて立ち上がる。
「ったく。」
と呟きながら、少年は玄関へと向かう。
とんだ、邪魔者が入ったものだ。
少年は、確認するためにも扉を開く。
「はい。どちらさん?」
と、声を掛けながら。
「あれ?」
扉を開いた先には人どころか、生き物の気配すらなかった。
「やっぱ、気のせいか・・・。」
念のためと、靴をつっかけ玄関から一歩外にでてきるが、やはり誰もいない。
左右を確認し、扉を閉めようとしたところで何か音が聞こえてきた。
カンカンカン・・・。
と少し高めの、規則的な音。
少年がその音が階段を下りる音だろうと、思い当たったのは朝、学校へ行こうと同じように少年も階段下りた時だった。

PR
この記事にコメントする
NAME:
TITLE:
MAIL:
URL:
COMMENT:
PASS: Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする
≪ Back  │HOME│  Next ≫

[34] [36] [44] [47] [58] [28] [31] [35] [37] [48] [63]
忍者ブログ [PR]
material by:=ポカポカ色=