「オ嬢ニハ、何ニ見エルノサ?」
「え?何って、何をするのかまるで想像が付かない部屋?」
「ダッテサ、セツ」
「ホント、失礼なやつだな。今までも色々言われてきたが、あんたほど失礼なやつはいなっかたよ」
そんな事を言いながらセツイは、部屋の左側―世界地図が張られた壁―に置かれた机へと向かう。
机の上は乱雑に散らかっていて、何がなんだかわからない状態だ。
「シノ、邪魔」
「ハイヨ!」
バサバサと音を立ててシノが飛び立つ。降り立った先は設計図に被らないように置かれた棚の上だ。
それを確認してから、セツイは机の前に置かれた椅子へと腰掛ける。
「さてと、どこやったかな・・・」
呟きながら、セツイは机の上をかき混ぜる。
「セツ、ダカラ片付ケナキャダメダッテ、翁ガ言ッテルジャナイ」
シノの言葉に何かしら反応があるだろうと思っていたが、セツイは無反応だ。
「セツ?聞イテル?聞イテルノ?」
「ん?・・・ああ」
セツイはシノの言葉に曖昧に返事を返し、ガタガタと音を立てながら、机に備えつけの引き出しを次々と開けてゆく。
この机も他で見るよりも変わっており、かなり大きなものだ。
だから、引き出しの数も多い。
通常の机は大体5つぐらいだが、彼の机には倍ほどの数の引き出しがついていた。
結構離れた位置だったが、瑞希のいる場所からも引き出しの中が見える。
中には何が入っているかというと、バラバラなパズルのピースに顕微鏡・オペラグラス・万華鏡・天然石(様々な石が色・種類関係なく収まっている)・懐中電灯・ろうそく・ビー玉・おはじき・フォーク・スプーン・ナイフ・絵の具など。
中には綿だけが詰まった小さな引き出しもあった。遠くから見てるだけだけなので、なんとも言えないが見た限りでは、作業に必要そうなものは入っていない。
「わけ分かんない・・・」
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