おかしかったのは、いつからだ?
教室に戻ってきたら、永夜がいて、話をしたいと言われ・・・今に至る。
話しの内容?自分の思うがままの人生?
全てを捨てる覚悟があるか・・・どうか?
意味が分からない。
全てとは、何を指すんだ?後は何を言っていた?
自由?永遠・・・?
えい・・・えん・・・?
大人にならなければいい?子どものままで?コドモノママデ・・・?
ありえない!信じろダッテ?無理ダロ。
ムリだ。
何を言っているんだ。質問の答えはすぐに出る。
だって簡単だ。
ありえないだろう?
否定以外。
肯定したところどうなる?きっとバカにされるだけだ!
怒りが頂点に達し、イスを跳ね飛ばして勢い良く立ち上がる。
「お前、バカにしてんだろ!答え?決まってる、ノーだ!」
ガタ、ガタンと椅子が倒れる音が僕の声に重なる。いつもの教室だと大して気にならない音なのに、今はものすごく大きな音に聞こえた。ついでに、自分の声も信じられないくらい大きな声に聞こえる。
「ありえないだろ!!何が四ヶ月間考えただ!そんだけ時間があったのなら、もっとマシなウソをつけ!大人にならなければいい?子どものままでいろ?できるなら、とっくの昔にやってるよ!!
いい加減にしろ!なんなんだよ!お前!」
僕は一旦言葉を切り、息を吸う。後は感情のままに切り捨てる。
「信じろだって?本気で言ってんのかよ!」
久しぶりに怒鳴った。
ハァ、ハッァ・・・と息を荒げ、永夜を睨み付ける。
もう、何がなんだか分からない。
変な恐怖に囚われて、雰囲気に呑まれて話を聞いて・・・。
どうしたらいい?どうしたらいい?
ドウシタラ、イインダ?
頭は混乱する一方だ。こんな事は初めてだ。
何が・・・どうしたんだ?落ち着くんだ、自分。
オチツケ・・・。
頭の中では、色々な言葉グルグルと回っている。
分かってる。ワカッテル。
僕にしてみれば、全部魅力的な言葉だ。
でも、信じられるはずがない。
起こればいいと思っていた奇跡が目の前にある。
でも、ありえるはずがない。
コイツは、ふざけているダケダ。
突然、視界が真っ白に染まる。それと同時に耳をつんざくような激しい音。
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