気の向くままに徒然と・・・
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[04/11 館主 遼]
プロフィール
HN:
遼 莉杏
性別:
非公開
自己紹介:
自称、「言の葉」使いの物書き。

遼 莉杏と書いてハルカ リアンです。


最近のマイブームは
『薬屋探偵妖綺談』シリーズ
羞恥心

創作仲間・相互リンクしてくれる方を常に募集中。
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「どうなってんのこれ?」
ずーっと下に見える町を見ながらヨアケに聞く。
「たまには夢の世界に浸ってみるのもいいだろう?」
帽子を被りなおしながら彼は答えた。
答えにはなってない。

「さあ、行こうか。のんびりしていると
虹が消えてしまう」

遠くにあるかと思っていたけど、そうでもないみたいで
虹は意外に近い場所にあった。

「知ってるかい?虹は向こう側からは見えないんだ」
聞かれた内容が理解できずヨアケの顔を見上げる。
「虹はね。条件を満たした場所からしか見えないんだよ」

すると、これからいったいどこにいくと言うんだ。
「虹の向こう側」に行くためにここまで来きたはずなのに。
彼は今ここでそれを否定している。

「じゃあ、どうするの?」
ヨアケがどうしたいのか分からない。
見えないのに行くというのだろうか?

「とりあえず、進もうか」
ボクを促し、ヨアケは先へ、虹へ向かって進む。
「ちょっと、待ってよ」
彼を追いかけて、見よう見まねでボクも体を前に進める。

ヨアケにはすぐに追いついたけど
すぐ側に見えるはずの虹にはなかなか近づかない。

すぐに彼の言葉を思い出して、気がついた。
―虹に向こう側は存在しない―
見えないって事はそうゆう事だ。




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