気の向くままに徒然と・・・
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プロフィール
HN:
遼 莉杏
性別:
非公開
自己紹介:
自称、「言の葉」使いの物書き。

遼 莉杏と書いてハルカ リアンです。


最近のマイブームは
『薬屋探偵妖綺談』シリーズ
羞恥心

創作仲間・相互リンクしてくれる方を常に募集中。
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№3

昔と今の違いなんて山ほどある。
そもそも、昔と言ってもどれくらい昔と比べればいいのかが分からない。
「ブッブー!はい。時間切れ」
陽気に声を出し、勝手にくれた僕の解答権を、彼は勝手に剥奪する。
「・・・なんか、むかつく」
「ん?何か言った?」
思わず漏れた言葉は彼には聞こえていなかったらしく、不思議そうな顔をして尋ねてくる。
「別に。で、答えは?」
「ああ、暦だよ。」
別にわざわざ言うほどの事でもないので、答えを聞く事で話を逸らした。
暦が違うと言われれば、確かにそうだ。
昔は、月の満ち欠けを参考にしていた太陰暦が使用されていたが、現在では諸外国に習い太陽を参考にした太陽暦が使われている。
「昔は、太陰暦だったろ?旧暦って言われてる、あれね。その旧暦がどれくらい違うか知ってるか?」
「約1ヶ月だろ?」
「アタリ。だいたいだけどね。1ヶ月、現在の暦の方が早くなってる。だから、春分の日とかズレてるんだよな。まだまだ寒いのに、暦の上では春が来ましたとか言っちゃってさ。ってこれオレの個人的な意見ね?だから、正確には知らんよ?」
彼は何故かこの手の知識を豊富に持っている。以前にも正月がどうだとか、バレンタインがどうのとか、昔の人は皆誕生日が一緒(少しニュアンスが異なる)だったとか、本当にどうでもいい事ばかりを知っている。
そして、それを彼なりの解釈を加えて僕に説明するのだ。
「んで、七夕。仙台のほうだっけな?あそこの七夕祭りは8月にやってるだろう?ほら、ニュースとかで毎年必ず出てくる。つまり、ほんとの七夕の日はそれくらいって事。確か、毎年ズレがあって、毎年毎年同じ日じゃないんだよ。24節気の処暑と朔の日を参考にして決まるんだ。まぁ、でも最近じゃ1ヶ月遅れの8月7日とかにやるとこが多いらいいけどね。」
「永夜、質問」
「ん?」
「何でお前そんな事知ってんの?」
「ん~、趣味?」
「趣味?」
「おうよ、時間はたっぷりあったし、ちょっと知るよりは全部、てか全体を知りたくなるもんだろ?なんなら、七夕伝説も語ろうか?」
「いや、いい。遠慮しとくよ」
「へぇ~。じゃあ、かなたは七夕伝説ちゃんと分かってんの?乞巧奠との違いとか織姫と称される星はどれとか、その他色々」
「いや。別にそこまで知りたくないし・・・」
どうやら、彼は「七夕とは」を全てを語りたいらしい。正直な話し僕にはそこまで興味を持てるような事には思えない。
しかし、彼が話すと決めたのなら、 僕には拒否権が存在しない。


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