気の向くままに徒然と・・・
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~足跡~
[01/12 館主 遼]
[01/12 nameress]
[05/20 館主 遼]
[05/20 蒼月薫]
[04/11 館主 遼]
プロフィール
HN:
遼 莉杏
性別:
非公開
自己紹介:
自称、「言の葉」使いの物書き。

遼 莉杏と書いてハルカ リアンです。


最近のマイブームは
『薬屋探偵妖綺談』シリーズ
羞恥心

創作仲間・相互リンクしてくれる方を常に募集中。
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「じゃ、夕飯の時間には迎えに行くよ。それまでゆっくり休んでな」
「え?レイス、一緒にお茶しないの?」
自分の部屋のドアに手をかけ手を振るレイスに、シュタが驚いたように話し掛ける。
「シュタルク。悪いけど、おれこう見えても忙しいの。アキシェなら分かるでしょ?寮長って意外にやることあるんだよ」
「良く分かる。ついでにお前のことだから卒代だろ?」
「そうなんだよ~。まだ挨拶考えてないんだよ。この際だからぶっつけ本番でもいいか、とも思ってるんだけど・・・」
「いや、いくらなんでもそれは許されないだろ?」
「だから、おれは忙しいの。シュタルクが卒代やってくれるなら話は別だけど?」
「悪いけど僕はそんな面倒なことゴメンだよ?」
「だろうね。そんな訳で、また後で」
「ああ、じゃ」
「ありがとね、レイス」
レイスに貰った鍵を差し、ドアを開ける。
ひらひらと手を振って部屋の中へ消えた彼を見送ってから、自分達の部屋に意識を向けた。
部屋の匂いを感じ取り、なんとなく懐かしさを感じるのは気のせいか。
「あ、そうだ。言い忘れてた」
部屋の中に消えたはずのレイスの声が聞こえ、視線をそちらにやった。
「無断外出禁止ね。もちろん部屋から出る事も。これ、寮長命令。じゃあ」
反論どころか質問する間もなく彼は消えていった。
「外出はともかく、寮内の行動も制限されるのか?」
「らしいね」
「何で」
「さあね」
「・・・・・・・・」
彼が何か知っているのは明白だ。ついでに、レイスも何か隠している。
入り口で動かない俺を置いてシュタが部屋の奥へと進んでいった。
仕方なく、自分も部屋の奥へ。
「シュタ」
短く名を呼び彼を振り向かせる。
「・・・・っツ」
音のない空間に、彼の息を呑む音だけが響く。
何の予備動作もなしに、己の剣を引き抜き、シュタの首に突きつけた。
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