空言空館
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自己紹介:
自称、「言の葉」使いの物書き。
遼 莉杏と書いてハルカ リアンです。
最近のマイブームは
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第一幕 再会
2008/06/15 [Sun]
「お久しぶりでございます。お二人とも、大きくなられました」
「3年経っても成長してなかったら、大問題だよ」
「そういう問題じゃないだろう」
真面目な挨拶に冗談で返し、それに修正を加える。
「相変わらずですね、お二人とも」
さきほど自分が口にしていた言葉を、そっくりそのまま返されなんともいえない気分だ。
「どうゆう意味ですか?」
「仲がいいって事でしょう、スグリさん」
「ええ、そう・・・かもしれません」
スグリのどこか中途半端な言葉を聞き、シュタが怪訝な表情をする。
「ちょっと、キミ。一般人をそんな怖い目で睨まないであげなよ」
「何が一般人だ。英雄に自分の眼力が通じるとは思わないぞ」
スグリは、理事長お付きの世話役のようなものだ。理事長が王家を出る際に、条件として彼をつけた。
「英雄だなんて、もう誰もそんな風に私を呼ぶ人はいませんよ。昔の話です」
まだ自分達が生まれる前の話の事だ。この国は近くの大国と戦争をしていた。国を守る最後の砦として置かれた隊を仕切っていたのが当時
20
にもなっていないスグリさんだった。
結果だけ言ってしまうと彼は見事国を守り抜き、追い込まれたその状況から国を勝利にまで導いた。
理事長室がある廊下を抜け、様々な教室が並ぶ廊下に差し掛かる。
「それでも、俺はスグリさんを尊敬しています。ここにいる間にも色々お世話になったし」
「確かに、世話にはなったね。僕ら揃って」
「全部お前のせいでな」
「なんでそうなるかな」
「あ、スグリさんストップ。シュタ、防護壁を」
僅かな異音を聞き取り、彼らの足を止めた。
言い終わった瞬間、目の前が熱気に包まれ、轟音が響く。
衝撃はまったくない。目の前で起こっているけれど、全てが壁一枚向こうでの出来事で終わってしまう。
「派手だな~」
「危ないですね。ここの壁にも術を織り込むべきでしょうか」
どこか、のん気なシュタとスグリの声が聞こえた。
俺は振り返り、そんな二人に釘を指す。
「何をのん気な事を、一歩間違えれば死人が出てた・・・・」
ひらりと何かが降ってきた。
カタンと音がして床に落ちる、実習室と書かれた札は前半部分が吹き飛んでいて読み取れない。
煙が充満していて、爆発が起こった教室内は様子が分からなかった。もしかしたらけが人ぐらいはでているかもしれないが、これではどうしようもない。
「風でも起こして、どうにかする?だってほら、目が痛くない?これ」
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