気の向くままに徒然と・・・
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プロフィール
HN:
遼 莉杏
性別:
非公開
自己紹介:
自称、「言の葉」使いの物書き。

遼 莉杏と書いてハルカ リアンです。


最近のマイブームは
『薬屋探偵妖綺談』シリーズ
羞恥心

創作仲間・相互リンクしてくれる方を常に募集中。
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「そりゃあさ、お前がどっかネジが足んないってのは、前々から知ってたよ?人と少々考え方がズレてるってのも知ってるけど・・・。ここまでおかしなやつだったとは・・・。普通、急いでるって理由でチャリ置いてくるか?優等生くん。」
「しょうがないだろ。忘れたモンは・・・。それどころじゃなかったんだよ。あんまり、ごちゃごちゃ言うな・・・。だいたい、絶対ネジが足んなくて、人と大分考え方のズレたお前にそこまで言われたくない。優等生は関係ないし、変な呼び方するな。」
「俺のことは良いんだよ、自分でも理解してるから・・・人と違うって。今は、お前の話しをしてるんだからな。それに、優等生を優等生と呼んで何がいけないんだ。んで、それどころじゃなかったって、何があったんだ?その赤くなった目と何か関係があるのか?」
「??」
言われて初めて気がついた。確かに目が腫れぼったい。
慌てて、目に触れてみるが、触ったところで分かるはずが無い。
「何?気づいて無かったの?ホレ。」
と言いながら、ポケットから小さな鏡を取り出し渡してくる。
「げっ。マジだ。」
途端に、顔が熱くなるのがわかる。
これは、結構目立つ。
というより、かなり恥ずかしい。
だいたい、高校生にもなった男子が泣き腫らした目で登校しくるなんて信じられないだろう?
しかも、遅刻までして…。
「ったく、失恋した女子高生じゃあるまいし。」
まったくだ。
けれど、おかしな話だ。
泣いた記憶なんて、これっぽちも無い。
確かに、嫌な夢を見たけど、あれのせいで泣いた事なんて一度も無い。
朝、起きたときも別に涙は流れていなかった。
他の可能性としては、疲れから来るものだが、そんなに疲れた覚えはない。
そこまで考えて、ふっと気づく。
「あれ?昨日って、何してた?」
記憶がまったく無い。
思い出そうとしても、今日見た夢の事しか思い出せない。
真剣に考えようと、頭を働かせるが、どうも旨く回らない。


「ちょっと!委員長が堂々とサボんないでくれる?」
そこへ、女子の怒鳴り声が降ってきた。
「げっ!副委員長!」
目の前に居るヤツの呻き声で我に返る。
そうだ、こんな事考えてる場合じゃない。
「その呼び方やめてほしいんだけど。天崎(アマサキ)クン。ほら!さっさと」
「待った、別に俺はサボってる分けじゃなくて・・・。え~っと、ほら、かなたの様子がおかしいから、ほら。コイツが遅刻なんて珍しいじゃん?」
と、僕を指差し弁解を試みている。
「人を使って、サボる口実を作るのは止めてほしいんですけど・・・?ゴメン、石井サン。すぐ手伝うよ。」
目が合った途端、彼女は変な顔をする。
どうやら、赤い目が気になるらしく視線は僕の目へ。僕はわざと視線をずらした。
「あれ?目、赤くない?大丈夫?冷やしたりとかした?」
「えっ?あっ、大丈夫。やっぱ、目立つ?」
「うん。結構重症だよ?一ノ瀬クン、ずっと忙しかったからね。」
「あ?ああ。そうなんだ、あんまり寝れなくてね。じゃあ、俺らも持ち場着くよ。」
適当に話しを合わせて見るが、まるで心あたりが無い。
けれど、自分がここに居るべき存在だと言うことは理解している。
どうも、混乱しているらしいが、記憶が無いわけじゃないし。
「かなた~。話がまだ終わってない。」
サボっていたいと言う様に、張り付いてくるヤツがいるのがそんなのは、無視だ。
「お前も手伝うんだよ。ったく。」
ちなみに委員長というのは僕の事だ。べつになりたくてなった訳じゃないが・・・。
僕は、学校はお金のかからないところに行こうと決めていた。それと委員長との間に何の関係があるかというと、大アリだ。
入学試験で学年トップを取れば、特待生として入学金無料。そして、授業料・制服代・その他もろもろ、条件を満たせば三年間タダになるということでこの学校に決めたのだ。条件とは三年間で六回ある学年考査でトップを取り続けること。つまり、成績さえよければ何とかなるということだ。入学式や卒業式での挨拶というオマケつきだったが・・・。
そんな訳で、僕が学年トップだという事はクラス全員が知っていた。そんな理由から学級員、では収まらず、委員長まで勤めていた。
ちなみに、天崎というのは僕が今まで話をしていたやつ。
天崎永夜(アマサキヒサヤ)、それが彼の名前だ。

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