夢と現実の境目とはどこだろうか?
目が覚めたら永夜は居なくなっていた。
夢を見ていた気がするが、いったいそれがどんな夢だったかが思い出せない。
確か、昔の夢だ。
時計を見ると、後数分で日付が変わるところだった。
聞きたいことがいくつかあったのに、あいつはすぐに逃げる癖がある。
「最後まできちんと説明していけよな・・・。」
ぽつりと呟いた声はなぜだかとても大きく聞こえた。
今では、永夜の言っていた事が分かる気がする。どうやら僕は本当に、9年も前に彼と「契約」とやらを交わしていたらしい、という考えが強くなっていた。いまいち、分からない事だらけだが・・・。
しかし、寝て起きただけだというのに、この気分の違いは何だろう?
頭の中を整理しよう。それから明日、もう一度、永夜と真剣に話をしなければならない。
何のための空白だったのか・・・?
どうして、記憶が飛んだのか・・・?
等々・・・。