空に
一番近いトコまで登って
ぐっと
精一杯手を伸ばした
手の中には
作ったばかりの
紙ひこーき
真っ白な紙に
書き綴った思い
ダレに宛てたのかなんて
ぼくにも分からない
短いようで長い
長いようで短い
今のぼくを言葉にした
そんな手紙
溢れる思いを
掬い取って
少しでも楽になればと
考えるなんてことせずに
書き出した
飲み込まれてしまうのが怖くて
自分の感情を
コントロールできなくて
ただ
楽になりたくて
書いた言葉を
そのまま閉じ込めた
どこかへ
飛んでいってしまえばいい
こんな
苦しい思いをするのならば
終わりの無い
空の中に消えてしまえばいい
真っ白な
だけど
真っ黒な
紙ひこーき
手放した
その瞬間から落ちてゆく
H20,06,24
ciel