気の向くままに徒然と・・・
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プロフィール
HN:
遼 莉杏
性別:
非公開
自己紹介:
自称、「言の葉」使いの物書き。

遼 莉杏と書いてハルカ リアンです。


最近のマイブームは
『薬屋探偵妖綺談』シリーズ
羞恥心

創作仲間・相互リンクしてくれる方を常に募集中。
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「宝探しならぬ、鍵探しか。」
「普通逆だよね。鍵があってさ地図があって、それでお宝探すのに」
「お望みどおりだったじゃないか。部屋で鍵を見つけ地図を見つけて、ここまで来たんだから」
「いや、なんか違う。一向に宝に近づく気配がないし。」
ダラダラと喋りながら廊下を進む。もちろん、一つ一つ扉を調べながら。
「そもそも、ここは何?」
「それを知るために、探してるんだろ。」
「何を?」
「いや、分かんない。」
「何か知るために何かを探してるって事?」
「何の謎かけだよ。」
「難しい問題で、頭こんがらがりそう。」
「じゃあ、難しく考えるな」
「え?」
永夜が驚いた顔で僕の顔を見る。
そういえば、いつもと立場が逆転している。普段だと、考え込んでいるのは僕の役目で、それをばっさり切っていくのが永夜の役目だ。
「たまにはな。」
「たまには・・・ね。」
一階を全て見回り、二階へと続く階段を上がる。
一階同様に廊下が左右に分かれており、そこに部屋が並ぶ。
「なんかオレ、嫌な予感。」
「思っても言うな、そんな事。」
一番近い場所にあったドアに手をかけ確認するが、やはりそれは鍵がかかっている。
「「・・・・・・」」
二人して無意味な沈黙に包まれる。
「俺、こっち。お前向こう。」
左右の廊下を指差し、永夜に指示を送る。
「指令、全部の扉の確認。」
「らじゃ。」


軽く駆け足で向こう側の廊下へ行った永夜を見送り、自分の担当分をこなそうと体の向きを変える。しかし、そこで、不自然なものが目に止まる。
「ん?」
本来なら、花瓶や置物が置かれるであろう場所にあるのは、小さな灰色の箱だ。
「何だコレ。」
周りの雰囲気からは明らかに浮いている存在。
近づいて見ると、それが金庫だとわかる。テンキーと鍵穴があるそれは、ホームセンターなどでも良く見る形の金庫だ。
「何やってんだよ、人に命令しといて・・・って、何、これ?」
「金庫。」
「うん。見れば分かる。」
「全部閉まってたか?」
「え?あ、うん。閉まってた。で、コレ何さ。」
「だから、金庫」
「だよね。」
ポケットに手を入れ、鍵を取り出す。
「もしかして?」
「もしかしなくても、これであってほしい。」
「でもこれ、鍵だけじゃ開かなくないか?」
視線は自然と金庫に張り付いたテンキーへと動く。鍵を開けるための数字が何桁かすらも想像がつかない。
ダメで元々、念のために鍵を差込み回してみるが、鍵はまったく動かない。
「ん~、少なくとも四ケタ。多いと八ケタ以上あるよな。」
そんな彼の言葉を聞き考える。
「四ケタ・・・の数字か。普通、誕生日とか産まれた年とか・・・。」
「ダレの誕生日?」
「え?」
「だって、この金庫ってダレのもんだよ?」
「ダレって。」
この家を用意した人間のものに決まってるだろう。と思ったものの、それが、父であるかどうかは本当のところ確かではないのだ。
だた、父の部屋に、鍵があって地図があって・・・・。
「地図?」
「がどうかした?」
「永夜、地図どこやった?」
「え?オレが持ってたっけ?」
「いや、俺が持ってた。」
「おい!」
地図を広げ、昨日見た数字を探す。

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