気の向くままに徒然と･･･
カウンター
ＣＯＮＴＥＮＴＳ
プロフィール
ＨＮ：
遼 莉杏
性別：
非公開
自己紹介：
自称、「言の葉」使いの物書き。
遼 莉杏と書いてハルカ リアンです。
最近のマイブームは
『薬屋探偵妖綺談』シリーズ
羞恥心
創作仲間・相互リンクしてくれる方を常に募集中。
遼 莉杏と書いてハルカ リアンです。
最近のマイブームは
『薬屋探偵妖綺談』シリーズ
羞恥心
創作仲間・相互リンクしてくれる方を常に募集中。
バーコード
さくらの便り 25
「で？なんであの写真？」
「で？なんであの写真？」
半分ほど食べ終えたところで、クギが会話をスタートさせる。
なんとなく、３人が３人とも話しだすタイミングを見ていたように感じだった。
「趣味なんだと」
「趣味？」
シンが出した言葉は意外というか、あっさりとした答えすぎてどこか納得いかない。
「あの他にもいろいろな場所で桜の写真を撮っていたらしい。
その中で彼が気に入ったのがあの写真…というより、あの桜か」
「なんか期待外れ」
「無意味な期待するなよ。ハガキに加工したのはなんとなくだそうだ」
クギの言葉にシンが冷たく返し、一応という付け足しをする。
「消印がバラバラだったのは、あの人の勤務内容が外回りだから」
全員に沈黙が落ちる。
なんとなく、３人が３人とも話しだすタイミングを見ていたように感じだった。
「趣味なんだと」
「趣味？」
シンが出した言葉は意外というか、あっさりとした答えすぎてどこか納得いかない。
「あの他にもいろいろな場所で桜の写真を撮っていたらしい。
その中で彼が気に入ったのがあの写真…というより、あの桜か」
「なんか期待外れ」
「無意味な期待するなよ。ハガキに加工したのはなんとなくだそうだ」
クギの言葉にシンが冷たく返し、一応という付け足しをする。
「消印がバラバラだったのは、あの人の勤務内容が外回りだから」
全員に沈黙が落ちる。
なにをするでもなく黙り込んだのはほんの短い時間で、すぐにクギが食事を再開させた。
シンがそれに一瞬だけ視線をやり、小さなため息をつく。
「期待外れか？」
さきほどのクギの言葉を今度はシンがおれに向かって疑問形で発する。
「んん。期待外れってか、確かになんか拍子ぬけしたみたいなとこはあるけど」
グラスを手に取り、飲もうとしたところでそれがもう空な事に気が付いてテーブルに戻す。
「あ、サンキュ」
シンが自然な動作で、おれの前に自分の水を差しだす。
氷が溶けていくらか量が増えているそれは一度も口をつけていないことが伺えた。
「あ、スミマセン。お水貰えますか？」
おれが水を飲んでる間にシンが近くを通ったウェイターを捉まえる。
彼は畏まりましたと頭を下げてからすぐに来た道を引き返していった。
「けど？」
そして、何もなかったかのように会話を再開させる。
さすが、としか言いようのないシンの行動。
「けど、それでよかった」
おれの言葉に、シンは言葉にこそ出さないが不思議そうな顔をする。
「何か特別な理由とかがあった方が、なんていうか困った？ん～。嫌だったっていうのかな？」
上手く言葉が思いつかずに、自身でも首を傾げながらも思ったことを説明してゆく。
「ともかく良かったんだよ。これで」
「ま、お前らしいかな」
結局は何の説明にもなっていない。
それでもシンは笑ってそれを認めてくれた。
クギも横で頷いている。
「なんか、ありがとう」
「「は？」」
おれの唐突な言葉に二人して間抜け顔になる。
時々反応が失礼だよな、しかもそんな時に限って二人揃うのだ。
「は？はないよ。おれの心の籠ったお礼の言葉を」
「どういたしまして？」
おれの不貞腐れたような言葉にシンがなぜか疑問形で言葉を返す。
「言葉じゃなくて、行動で示せ。って事で、ここソウの奢りな」
「え？いや、無理無理、値段がおかしいからここ」
クギの言葉に慌てて首を振る。
自分の分を注文するときですら躊躇ったのに３人分払うとか、おれの今月分のお小遣いが半分以下になる。
言っとくが、今月始まってまだ１週間だ。
「お前らとおれの金銭感覚を一緒にするな」
付き合い始めてすぐに気付いたのだが彼等は金銭感覚が少しおかしい。
クギは自分でバイトしているせいもあるのだろうが、シンは何もしてない筈なのに何のためらいもなく諭吉さんを出すのだ。
「んじゃ、こんど学食で」
「お前べつになにもしてないだろ」
学食ぐらいならとＯＫを出そうとしたところでシンからの言葉。
言われてみれば、そうかもしれない。
「あれ？そうでしたっけ？」
「じゃあ、何したのか言ってみろ」
「え～っと……」
シンの言葉に悩み始めるクギ、ついでにおれも今日の彼の行動を考える。
「ほら、みろ。つーか、俺も特になにもしてないから」
「え？」
考えていたところに、シンの言葉。
「礼何かいらない。気にするな」
そんなことないと否定しようにも、しっかりと目線を合わせて言われてしまえばおれの負けだ。
「ん、わかった。ありがとう２人とも」
必ずどこかでお礼をしようと誓いつつ。
今度は二人と順番に視線を合わせながら礼を言った。
「「は？」」
おれの唐突な言葉に二人して間抜け顔になる。
時々反応が失礼だよな、しかもそんな時に限って二人揃うのだ。
「は？はないよ。おれの心の籠ったお礼の言葉を」
「どういたしまして？」
おれの不貞腐れたような言葉にシンがなぜか疑問形で言葉を返す。
「言葉じゃなくて、行動で示せ。って事で、ここソウの奢りな」
「え？いや、無理無理、値段がおかしいからここ」
クギの言葉に慌てて首を振る。
自分の分を注文するときですら躊躇ったのに３人分払うとか、おれの今月分のお小遣いが半分以下になる。
言っとくが、今月始まってまだ１週間だ。
「お前らとおれの金銭感覚を一緒にするな」
付き合い始めてすぐに気付いたのだが彼等は金銭感覚が少しおかしい。
クギは自分でバイトしているせいもあるのだろうが、シンは何もしてない筈なのに何のためらいもなく諭吉さんを出すのだ。
「んじゃ、こんど学食で」
「お前べつになにもしてないだろ」
学食ぐらいならとＯＫを出そうとしたところでシンからの言葉。
言われてみれば、そうかもしれない。
「あれ？そうでしたっけ？」
「じゃあ、何したのか言ってみろ」
「え～っと……」
シンの言葉に悩み始めるクギ、ついでにおれも今日の彼の行動を考える。
「ほら、みろ。つーか、俺も特になにもしてないから」
「え？」
考えていたところに、シンの言葉。
「礼何かいらない。気にするな」
そんなことないと否定しようにも、しっかりと目線を合わせて言われてしまえばおれの負けだ。
「ん、わかった。ありがとう２人とも」
必ずどこかでお礼をしようと誓いつつ。
今度は二人と順番に視線を合わせながら礼を言った。
← →
PR
この記事にコメントする