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遼 莉杏
性別:
非公開
自己紹介:
自称、「言の葉」使いの物書き。

遼 莉杏と書いてハルカ リアンです。


最近のマイブームは
『薬屋探偵妖綺談』シリーズ
羞恥心

創作仲間・相互リンクしてくれる方を常に募集中。
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さくらの便り 1

今年は届かなかった。

この季節毎年届く

一枚の絵葉書。
 
桜が満開に咲き誇るこの季節 決まって届く絵葉書があった。

それは
1本の桜の木

どこかの公園に咲いたものなのだろうか?
周りは広そうで 背景には木々があり
それ以外はこれといった特徴が見当たらない。

満開の桜がたった一本だけ映った写真。

それは毎年変わらず同じ桜で
ほんの少しだけアングルや構図が違うもの。

その違いだって
写真を並べてみて初めて気がつくもので 大きな違いはまったくない。

写真の裏には宛名が書かれており
送り主の名は一切ない。

ただ
「お元気ですか?
今年も桜が咲きました。
あなたは今も夢を見ていますか?」

と3行だけ。

これは写真と違って全く変わらない。
去年で5枚目になるそれは
最初こそ気味が悪いと思っていたが
いつの間に一つの楽しみとなっていた。

気になるのはもっと前が存在するのではないか?
と言うことだ。

この5年間たまたま自分がポストを見て
発見したものなので それ以前に来ていたものは
家族が捨ててしまっている可能性がある。

しかし、誰に聞いても覚えがないと
答えるばかりで参考にはならない。


「意外に近くなんじゃね?」

「え、何で?」

「だって、それ消印近所じゃん」

「え?」

葉書が来ない事が気になってクラスの連中に見せてみると
予想外にまともな意見が出た。

「何、気づいてなかったのか?」

「ああ、気にしたことなかった」

消印なんて気にしたことなかった。
この葉書の正体が気になっていたが
どこの誰からなのかはあまりに気にしていなかったためだ。

5枚すべての消印が違うがどれも見覚えのある地名で
この近所だという事がうかがえる。

「気になるから俺らに見せたんだろ?」

「そうなんだけどな」

「仕方ないんじゃん、ソウなんだから」

「クギ、それひどい」

「むしろ、ソウはオレらに何を聞きたいの?」

「なんなんだろう?って?」

「貰ってるソウ自身が分からないのに、まったくの
部外者の俺達が分かるわけない」

「シン君冷たい

「シンの言うとおりだろ」

「じゃあ、この桜に見え覚えは?」

「こんなの違い分かんないっての、なあ、シン?」

早くも投げ出すクギとは違いシンはじっくりと写真を見比べる。

ちなみに、相談に乗ってくれているのは
2人の友人で一人はクギこと椚明彦。
明るい性格で男女ともに人気のあるヤツだ。
もう一人はシンこと香坂心一。
少し絡み辛い面があるが、そこがクールでカッコイイんだと女子に
絶大な人気のあるヤツ。

とりあえず、二人とも校内では有名な人間だ。
ちなみに自分はこんな二人と行動するから目立つだけで
人気とかそんな言葉とは縁遠い。

そんなおれは
沢口蒼。

「千念寺の桜じゃないか?」

「「え?」」

しばらく写真を眺めていたシンが
ぽつりとつぶやく。

「せんねんじ?」

シンの言葉をそのまま繰り返すがどこの事だかさっぱりわからない。



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