こんなにも早いとは思わなかった
こんなにも唐突だとは思わなかった
僕の行動が
ただきみを悲しませただけだというのは
きみの顔みて気がついた
何がいけなかったのだろう?
どうしてこんな事になってしまったんだろう?
なぜ
僕はきみをこんなにも悲しませているのだろう
これほど辛い事はない
これほど
苦しい事はない
僕の前で無理して笑うきみ
その心の中にある思いを
隠そうと必死に笑うきみ
扉の向こうでは
涙流している事を僕は知っている
帰っていく
きみの後姿はとても小さなものだった
気づくのがもっと早ければ
もっと違う結果があっただろうか?
もっときみのきみのために
できた事があったのだろうか?
もっと・・・
ああ
どうしてこんなにも早く
きみを残して
どうして僕が行けようか?
どうして僕は
きみをこんなにも悲しませているのか?
ダレが
こんな結果を望んだだろう?
ダレのせいでもない
きっとこれは
僕への天罰に違いない
薄れ行く意識の中で
最後に見たきみの顔
最後に聞いたきみの声
最後に触れたきみの手
どれも涙に濡れ
悲しみに溢れていた
僕の後悔は
きみをそこまで悲しませてしまった事が
それを僕にはどうにもできない事が悔しくてたまらない
どうか
きみだけでも幸せに・・・
H18.09.23
ciel