気の向くままに徒然と・・・
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プロフィール
HN:
遼 莉杏
性別:
非公開
自己紹介:
自称、「言の葉」使いの物書き。

遼 莉杏と書いてハルカ リアンです。


最近のマイブームは
『薬屋探偵妖綺談』シリーズ
羞恥心

創作仲間・相互リンクしてくれる方を常に募集中。
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ボクが戸惑っているとヨアケはフェンスの上に立ち上がった。
フェンスの高さは結構ある。
多分、140cmくらい。
自分の身長から考えたから結構正確だ。

「大丈夫、落ちることはないよ」

フェンスに近寄って触れてみる。
視線の先には先ほどまでいた場所がずっと下に見えた。

ぱっとフェンスから手を離してボクは呟く。
「無理だよ」

「大丈夫、ほら」
ヨアケは先ほどから同じ台詞を繰り返していた。
そして、ニッコリと笑って手を差し出してくる。
「掴まって」

ボクには無理だ。
こんな高いところには昇りたくない。
けど、やっぱり昇ってみたいという気持ちもあった。

迷っていたけれどボクは無意識にヨアケに手を差し出していた。
その手を掴まれ、グッと引っ張られる。

「わっ!待ってってば、ボク乗るって言ってない!」
突然の事と恐怖とでちょっとしたパニック状態でボクは叫んだ。
「もう遅いよ」
また、ヨアケの声が近くで聞こえる。

彼の言葉で自分がいる場所に気がついた。
ヨアケと同じようにフェンスの上に立っている。

あれ?

怖くない。

いつもは見えないようなところまで
ずっと遠くまで見える。


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