気の向くままに徒然と・・・
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プロフィール
HN:
遼 莉杏
性別:
非公開
自己紹介:
自称、「言の葉」使いの物書き。

遼 莉杏と書いてハルカ リアンです。


最近のマイブームは
『薬屋探偵妖綺談』シリーズ
羞恥心

創作仲間・相互リンクしてくれる方を常に募集中。
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青く青く
遠くまで
よく晴れた休みの日
風の強い日だった

朝から
きみの事を思い出す

そういえば
しばらく逢っていない

次の休みなんて保障されてないから


たいした準備もせずに家を出た


財布ときみのお気に入りの曲を持って


地元の駅の花屋に
初めて立ち寄った


たくさん並ぶ花々を横目に
店の一角に作られた小さなスペースの前に立つ


少ない選択肢

それでも
一番いいものをと

時間をかけて選んだ

きみの好きな色の入った花束

2つ買って


花束を持って
電車に乗るなんて

少し恥ずかしかったけど

でもそれは
きみと待ち合わせたあの時と
感じるものが似ていた


電車からの景色を
ゆっくり眺めるなんて
いつ以来だろう?


改めて
余裕無かった自分を自覚した

きみに
報告することたくさんあるんだ


話を聞きながらも
きみは怒るんだろうね?
「何で来てくれなかったの!」って

目を合わせてくれないきみの姿
すぐに思い浮かぶよ


駅に着いて知らない町
それでも天気がいいから
少し遠回りをしようか


耳に馴染んだ
きみのお気に入りの曲達

もうどれも覚えた

きみに唄ってと
せがまれた曲も
やっと完璧になったんだ


青く青く
遠くまで
あの日と同じ天気
春の風の強い日

きみは僕に
「さよなら」を告げた


最後まで笑っていたね
お互いに
それが唯一の救い


最期まで名前呼び続けた

「ごめん」なんて何百回
何万回言ったって足らなかったんだ

謝る僕に「笑って」って頼むきみの姿
今でも夢に見るんだ

「呼んで」と擦れた声
綺麗に笑ってたきみの姿

思い出す

現実は包帯だらけで
それでも笑う姿
一生忘れない

僕がつけた傷




一番てっぺんにいる
きみのもと
ゆっくりと石段を昇る

青く青く
遠く
少しでもきみの近くへ


笑っていられるかな

きみとの約束

守れる自信はないよ


僕の小さなミスが
きみの全てを壊した

どうして
許された?

過ちを犯した
僕にきみは言った

「泣かないで」
悪いと思うなら泣かないで「忘れないで」
私がいたことを

まだまだ
好きなんだきみのこと


青く青く
遠くまで

本当は今すぐに
きみに会いに行きたい

だけど
約束したから


青く青く
遠くまで
どこまでも広がる青空
きみと僕の距離



H21,03,12
ciel




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